現代では描けない日本のカルトの名作、松本俊夫『薔薇の葬列』(1969)

現代では描けない日本のカルトの名作、松本俊夫『薔薇の葬列』(1969)

本日も私が衝撃を受けた映画を。
松本俊夫 『薔薇の葬列』(1969)

新宿のゲイバー 「ジュネ」の看板少年であるエディは、経営者の権田と親密な関係にある。それを知った店のママ、レダは嫉妬の炎を燃やし、エディを傷つけようとするが失敗。店も権田も独占したエディは、ある事をきっかけに自らの宿命を悟る。

猥雑なエネルギーに満ちた60年代末期の新宿を舞台に描かれる「裏オイディプス物語」。俳優たちがカメラに向かって素で語ったり、当時活躍していた先端的芸術家、文化人が友情出演していたりと、アヴァンギャルド映像作家・松本俊夫ならではの趣向が凝らされている。
-Wikipedia

この映画の凄さは、1969年の映画でありながらゲイボーイを表にどんと出し、なおかつ俳優ではなく実際のゲイボーイを起用して映画を撮っているという所。映画のはずなのに、何故か艶めかしい感じがするのはそういう部分もあると思う。そして主役のエディを演じているのが、この時16歳のピーター(池畑慎之介)というのも衝撃的。

この時のトレーラーのキャッチコピーもなかなかえげつない部分もあるのだけれども、それも時代なんでしょうね。今、同じようなキャッチコピーで映画を作ったらものすごく叩かれるんだろうな…ただ、ここでこの映画を誤解してほしくないのは単純にゲイを扱った映画という事ではなく、実際は人間の醜さと欲望を深く描いている作品だということ。

そして、映像の撮り方にも注目してほしい。モノクロの世界なのにやたらと色めいていて生々しい。本当にこの松本俊夫という監督はすごいと思う。

キャスティングもさることながら、どこまで人間を映し出していくのだろう?私のおすすめは、この作品の他にももう一作あるのだけれども、そちらはまた今度紹介します。

薔薇の葬列はカルト映画と言われるけれども、恐ろしいほどストーリーが作り込まれていて最後に衝撃をうけること間違い無しの一作となっているので、映画好きな方は是非御覧くださいませ。