本当はB級じゃないけどB級映画『吸血鬼ゴケミドロ』
お久しぶりのB級映画紹介です。B級映画というと海外の作品に目が行きますが、日本にもこれぞB級映画という作品がそこそこありますので少しずつご紹介していきます。
タイトルから凄まじい『吸血鬼ゴケミドロ』
1960年代後半の日本。羽田空港から伊丹空港に向かう小型旅客機が、外国大使を暗殺して逃亡中だったテロリスト・寺岡によってハイジャックされた。その直後、旅客機は謎の火の玉と接触し、見知らぬ山中に不時着する。 -Wikipedia
この映画が制作されたのは1968年、その当時はとても画期的で日本のSFホラーの名画と言われているのですが…昨今の3DCG、VFXに慣れてしまった私にとってはB級映画の香りしかしませんでした。飛行機の不時着も普通ならこれ爆発しちゃうよね?というツッコミを入れてしまったり…(いや、いいんですよ!それがあってのB級映画ですから。反対にそれが楽しい・笑)ストーリーとしては飛行機が不時着し、ハイジャック犯を含め10人が生き残る。ハイジャック犯は地球外生物に体を乗っ取られ、そこから惨劇が始まる…という感じなのですが、このハイジャック犯役がすごい!演じているのは高 英男。この方、俳優ではなくシャンソン歌手が本業なのですが、雰囲気が最高。前半から額が割れている状態で動き回るのですが、なぜかしっくりきちゃうんです。またシャンソン歌手ということもあり声がいいというのも魅力的でした。しかし、白いスーツに白い手袋という出で立ち、なおかつそのスーツは全然汚れないのは宇宙外生物に守られているからなのか?と、やはり突っ込みたくなる部分があるのが、この映画です。その他にもベトナム戦争で夫を亡くした外国人の未亡人がいるのですが、日本語を全く話せないのに日本語を理解していたりとかね。でも、それがいいんです(笑)
その他の俳優陣も要チェックです!私の中では徳安法子役の楠 侑子、徳安役の若かりし(?)金子 信雄を是非見ていただきたい。懐かし映画を見る楽しみはこういう所にもあるんですよね。映像の中では時間を止める事が出来るというか、その時代の俳優を見れるのが映画の醍醐味だったりするのかもしれません。
この映画、ツッコミどころは満載なんですがテーマはシリアスですし、途中人間の欲望や本能をリアルに描いているので見ごたえはあると思います。特に額がぱっくり割れてゴケミドロが入り込んだり、人間が土人形のようになるシーンは必見!1968年の松竹の本気がこの映画に込められていて、今見るとしょぼい映像もあるのですが熱意がこもってます。
余談ですが、私の中でのアメーバ状の地球外生物と言えば『ブロブ/
舞台はアメリカの田舎町アーパーヒル。町はずれの山中に隕石が落下した。その中には、人間を体内に吸収し、巨大化するアメーバ―状の生物ブロブが潜んでいた。そのブロブが下水道に侵入して町に向かう。だが、そのことに気づいていたのは、不良少年ブライアン(ケビン・ディロン)と、チア・リーダーのメグ(ショウニー・スミス)だけだった。次々と人間を喰い殺しながら巨大化するブロブに、平和な町はパニックに陥る。はたして、この宇宙から来た不明物体ブロブの正体とは!?そしてブロブに弱点はあるのだろうか!? (原作 – The Blob (1988)) © 1988 TriStar Pictures, Inc. All Rights Reserved.-youtubeムービー
こちらも海外ではB級映画と言われているんですけど、結構よくできているB級映画だと私は思います。あぁ、やはり昔のB級映画って落ち着くなぁ…いや、ブロブはそこそこグロいんですけど(;´∀`)それでも、なんだか落ち着くのです。やはり独特の雰囲気なんですかね?未見の方は一度チェックしてみて下さい☆